気になる間取り

私も、 この商売ですから 多少 【変わった間取り】を見ても驚かない。
【間取り】 っていうのは、 色んな考えを念頭に考えるもの。


・構造
・使い勝手
・日当たり
・風水

などなど、 考えだしたらキリがないくらい。



たとえば、今日 こんな間取りの資料がやってきた。

1階


2階


今までの常識では考えにくい間取りだ。


何てったって お風呂と洗面が2階にあって
その分 1階のLDKが大きくなってる・・・っていうもの。


長所から言おう。


・洗濯物を すぐ隣のバルコニーへ干せる。
・風呂上りに すぐ部屋へ入れる。
・1階の来客時でも 家族が自由にお風呂へ入れる。
・全体の規模を変えずに1階に大きなLDKを造れる。
・階段で2階へ行くには必ずLDKを通過する。そのことから家族とのかかわりが増える。
・最低限の畳スペースがあり、畳に寝転ぶ習慣の人に適。
・収納スペースの『数』が多い。・・・分類が進み【死にスペース】が減る。
・バルコニー直下に部屋がないので、雨漏れの心配が減る。
・全体に壁面が多く、家具を置く自由度が多い。
・風呂周りの風通しが良くなる。


もっと沢山あるが、 代表的なものはこんな感じ。


次に、短所はどうだろう?


・LDKから洗濯・風呂場への導線が長い。
・階上用のお風呂になるので、跨ぎ部分の高さが上がる。
・お風呂の防水が、どれだけ維持できるか?
・LDK入口の間口が小さいので、大型家具等の搬入搬出が限定される。
・部屋寸法が特殊なため、既製品のカーペット等を使いにくい。
・壁面が多い反面、大型窓が少なく、採光と空気の循環に不安がある。
・LDKの開口が大きいので、余程強度な梁組みを行わないと上階の重量により 2階の床が下がる可能性あり。


考えだしたらいっぱい出てくる。


・・・このように、 アッチをたてれば コッチがたたず! って感じになります。
すべて 100点満点の家なんて 存在しない。


見る人、住む人の価値観の違いも大きいし。



しかし、 この間取り、 長年建築に携わってきた人なら
違和感があるだろう。


何といっても 2階にお風呂????????





さて、ナゼ こういう間取りが今まで少なかったのか?


当然、 【水】は高いところから低いところへ流れる。
建物の構造部分は 【水】に弱い。


以前は、お風呂の浴槽周りをタイルで仕上げるのが定番だった。


しかし、タイルも 目地も 固いものなので 振動や 伸縮に弱い。
つまり、 割れてしまう。


すると、そこから水が浸み、 やがては土台を腐らせる元となる。




また、以前のお風呂は 耐水強度を高めるため かなりの大重量となった。


・・・2階以上に造るには 相応の補強が必要であった。




しかし、昨今のユニットバスの出現で 防水性能と保温性能が向上し
軽量化も図られた。


ただし、 メーカーによって それらの性能に 格段の差がある。



一見、ユニットバスとは思えない高級感のあるものから
【これ・・・大丈夫?】って思うような薄っぺらいモノまで。



ただね、 見かけよりも 裏側の違いが メーカーによって歴然としてる。



どこのメーカーがどうだとか ココで言うと かなり問題になりそうなので言わない。



でも、中古住宅を イッパイ見てると 

【ああ・・・・あそこか・・・・】って思う事が結構ある。



ハウスメーカーでも、 共通の 【音】のするメーカーがある。

どことは言わない。言えない。



あまりにも信用してる人が多いし、
知ったらショック受けますよ。




ただ言いたいのは、  技術の進歩によって、
昔ありえなかった間取りが誕生する時代となった。




それぞれのメーカーが 善良な気持ちで
イイものを作ってくれるなら、 


こういう間取りも アリ だと思う。





こういう間取りの基本形は
高級分譲マンションが最先端を走っていた。



マンションは
一定ワクの中、 構造柱や梁を気にせず、 デザインと使い勝手を優先に間取りをつくるから。


この図面2階の ・お風呂・洗面所・バルコニー への こういった形状は、
たぶんに マンション的な発想だ。



オモシロそうな家だ。


もう 完成したそうなので  近々 見に行ってこようかなぁ。







・・・・・そう言えば
今までさんざん 古い昔からの住宅について語ってたのに
本日は 正反対のハナシやね(笑)





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