地価公示

昨日地価公示が発表されました。
これは国(国土交通省)が毎年1月1日現在の地価を調査し公表するもの。
簡単に言えばね。


もちろん役所の判断と実売価格には差異が生じます。


不動産の取引状況の実態を調査する機関があるんですが
それらのデータに基づいたり 色んな側面から計算を行い
査定されるワケです。


・・・で、ナゼ 公的な調査と 実際が異なるのか・・・?


まあ・・・イロイロあります。

中でも大きな要因のひとつに、土地の境界問題があります。


現状法務局に登記されている土地の面積と
実際の面積が異なっていたり・・・・。


実は こういうことってとても多いんですね。


全国の土地の測量が行われたもっとも古い記録が豊臣秀吉太閤検地


この主な目的は コメ生産者に課税するためのもの。


実質は、秀吉の命令により 各地を統治した人たちが申告したものとも言われるし、
地域や時代によっては 基準となる定規や単位が異なったとも言われる。


その後の江戸時代にも 幾度も『より高い精度を求めて』測量が行われた。


現在の登記内容は 基本的にそれらを受け継いでいる。


今も昔も 私有財産についての争い事は絶えなかったそうである。


当然、 いくら国主導であっても ある日突然 それまでの図面を無視して
すべてを新しく作りかえるわけにいかない。


だから、現在も法務局に残されている過去の閉鎖されている図面などを閲覧すると
筆で画かれた見事なものもある。


いかにも 【古文書】って感じで、 達筆すぎて読めない字のオンパレード(笑)


でも、綺麗に色分けされて現状をリアルに感じさせるものもあった。


・・・・話しがズイブン飛んでしまったけど、
そんな感じで このご時勢でも 登記面積の根拠が 最新のハイテク測量から 大昔の測量のものまで混在している。


当然、 それらの境界点に 【矛盾】の発生することが多々ある。


古くからの日本人の伝統的体質として
【問題の先送り】っていう文化があります(笑)


これが実にクセモノで 先祖代代 境界の問題を感じつつ
お互い【そのうちに・・・】【必要になってから・・・】なんて言いながら
【次世代へと先送り】してきたワケです。


・・・で、最後に貧乏くじ引いた世代が苦しむ・・・と。


今の法律では、登記上の測量の入っていない土地を分割するのに
隣地まで一定の測量をして境界点を確定させないと 分割できません。


なので、自動的に お隣さんと【話し合い】をしなけりゃいけなくなる。


まあ、 簡単に折り合いのつくところもありますが、
表面上笑顔でも、最後になって【ハンコ押せない!】って方もおられます。


これは民間と民間の場合。


他に 官・民の問題を解決しなきゃりゃいけないことも多い。


ひと口に、【測量】【分割】って言っても、
登記上未測量の場所を改めて測量したり、
平成以前に測量された土地の分割にも かなりの費用時間労力がかかります。


おまけに、ご近所さんとの関係にヒビが入ったり・・・・。


土地の境界確定には こういった とってもヘビーな問題が隠されています。


民と民 官と民  それぞれの境界の確定をおこなって
測量して 登記すると、 場所にもよりますが 数十万円から数百万円の費用がかかることもあります。


昨今の 地価下落にともなって、 不動産売買価格に匹敵したり
売買価格を超える見積もりがでたこともあります。





・・・で言えること



登記上の測量をされた土地と 未測量の土地の価格は 根本的に違う!

っていうこと。




まあ、将来に向けて 不安を残したくないという方
そこまで費用をかけずとも、 少しでも折り合いのついた境界点を その都度書類に残して
将来のモメゴトを減らすよう 気をつけていただきたいものです。



子や孫のためにも。



しのだ不動産
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